空気人形


監督:是枝裕和
出演:ペ・ドゥナARATA板尾創路岩松了、他

この予告編がたまらなく素敵*1
色即ぜねれいしょんを観た時に予告を観て、ひとめぼれした。絶対、絶対、絶対観ようと思って
しちゃだめーと思いつつも膨らむ期待は「監督:是枝裕和、主演:ペ・ドゥナ」という時点で止められるはずがなく、結果公開翌日にはスクリーンの前に座っていた程。
予告編を観ればすでにその断片が垣間見えていると思うけど映像と音楽の美しさは本当に際立つものがあって、描かれる内容とは裏腹に癒しすら感じる。もう、ため息出ちゃいそうなくらいペ・ドゥナが可愛いんだよ…!!!
心を持ってしまったリアルドールと心に隙間を抱えて生きる人間が東京の片隅で出会い、「生きる」ということを知り、味わい、吐き出し、七転八倒する様を描いた作品。…という言い方でいいのかな。
なんにせよこれまでオリジナルの脚本でドキュメンタリーのような生々しさにこだわりを置いていた是枝映画の中ではかなり新鮮さを感じたことに変わりはなかった。原作があるという点が大きいのかもしれないけど、映画として完成したカタチもなんだか違うような。例えるならこれまで手編みでつくってたマフラーが、既成生地に刺繍を施したものに変わったような。上手く言えないけど、人物描写の繊細さは変わらないけど映画としてのベースが大きく変わったような気がした訳だよ。
問題提起をするような、観客に行間を読ませるようなスタイルは変わっていないけれど、今回はちょっと一応の山場と結末(解決?)が存在するのでかえって自分の中で噛み砕くのが難しかったかもしれない。

きっと何回観てもその時その時で違う観かたができるだろうな、って思った。うーん、うまく言葉にできないぞう。

*1:と思ったら広告制作は森本千絵さんだった。